大切な人を亡くした後、残された遺品や生活空間の整理は、遺族にとって精神的にも肉体的にも大きな負担となります。
そんな中、遺品整理と特殊清掃という言葉を耳にすることがあります。
この記事では、遺品整理と特殊清掃の違いや、それぞれの仕事の流れについて解説します。
適切な業者選びのポイントも併せてお伝えしますので、ぜひ参考にしてください。
遺品整理とは、故人の衣服や家電製品、趣味の品など、生前使用していた物品を整理することを指します。
一方、特殊清掃とは、遺体が発見された部屋の原状回復を目的とした清掃作業のことです。
遺品整理は物品の処理のみを対象とするのに対し、特殊清掃は室内の汚損状態に応じて、血液や体液の除去、消臭、害虫駆除など、より広範な作業を含みます。
作業内容の違いから、遺品整理は数時間で完了することが多いのに対し、特殊清掃は10時間以上から数日を要する場合もあります。
それに伴い、料金面でも差が生じます。
遺品整理は比較的清潔な環境下で行われますが、特殊清掃は孤独死や自殺など、特殊な状況下で必要とされます。
室内の汚損状態によっては、遺品整理業者が作業を拒否するケースもあります。
特殊清掃の第一段階は、室内に残る血液や体液の除去です。
早期発見が重要ですが、遅れた場合は壁や床への浸食が進行します。
特殊薬剤を用いた除去作業が行われ、状況によってはフローリングの張替えも必要となります。
血液・体液の除去後は、オゾン脱臭装置を用いた脱臭作業が数日間に渡って行われます。
布団のような匂いの染みついた物品の処分や、消臭剤の散布も併せて行われ、早期発見の場合で4~6時間、遅れた場合は1日以上を要します。
腐敗の進行に伴い、ハエやゴキブリなどの害虫が発生します。
薬剤を用いた駆除作業が行われ、害虫の数が多い場合は数日間の作業となることもあります。
特殊清掃と並行して、または清掃終了後に遺品整理が行われます。
遺族の意向に沿って進められますが、特別な要望がある場合は事前に業者に伝えておくことが大切です。
遺品整理と特殊清掃は、作業範囲や所要時間、料金面で大きな違いがあります。
特に、特殊清掃は血液・体液の除去から悪臭・害虫対策、遺品整理まで、複雑なプロセスを経て行われます。
遺族や物件管理者の方は、故人の状況や室内の汚損状態を考慮し、適切な業者選びを行うことが重要です。
当社は、お客様のご都合に合わせた期限までのスピード対応も行っておりますので、遺品整理や特殊清掃が必要な方はぜひご相談ください。