
遺品整理を進める中で、故人が大切にされていた盆栽や観葉植物が見つかることがあります。
生き物である植物の扱いに、どのように向き合えばよいか迷う方もいらっしゃるかもしれません。
単に処分するだけでなく、故人の想いを引き継ぎ、新たな形で活かす方法はないでしょうか。
今回は、遺品整理における盆栽の取り扱いについて、具体的な方法と注意点をご紹介します。
故人が長年愛情を込めて育ててきた盆栽は、ご遺族が引き取って大切に育てるという選択肢があります。
植物は生き物ですので、適切な手入れを続けることで、故人の想いを引き継ぎながら、長く楽しむことができます。
自宅に持ち帰る際には、土が乾いてから水を与える、直射日光を避けつつ明るく風通しの良い場所に置く、冷暖房の風が直接当たらないようにするなど、置き場所の環境に注意しましょう。
あまりに大きく育ちすぎた場合は、時期を見て切り戻しを行い、新しく育て直すことも可能です。
また、小さな観葉植物や多肉植物が複数ある場合は、寄せ植えにすることで、手軽に移動させたり、新たな楽しみ方を見つけたりすることができるでしょう。
自宅に持ち帰ることが難しい場合や、盆栽の数が多くて対応しきれない場合は、他の人に譲るという方法も考えられます。
知人やご近所の方に声をかけたり、ジモティーやメルカリ、ヤフオクといったサービスを活用したりすることで、盆栽を大切にしてくれる新しい家族を見つけることができます。
盆栽や観葉植物は、部屋に緑を取り入れたいと考える方々にとって、ニーズが高いものです。
譲渡する際は、梱包料や送料の負担に留め、利益を上乗せしないことが、トラブルを避けるためのマナーとなります。
きちんと世話をしてくれる方に託すことで、盆栽も、そして故人も、きっと喜んでくれるのではないでしょうか。
どうしても引き取り手が見つからない場合や、遺品整理を急いで終わらせたい場合には、盆栽を処分するという選択肢もあります。
処分にあたっては、まず自治体のゴミ出しルールを確認することが重要です。
一般的には、植物本体は燃やすごみとして処分できることが多いですが、木の枝などが50センチメートル以上になる場合は、粗大ごみとして扱われることがあります。
その際は、ノコギリやハサミなどを使って、自治体の規定サイズ以下に小さくする必要があります。
植物だからといって、所有地以外に勝手に植えたり捨てたりするのは不法投棄にあたるため、絶対に行わないようにしましょう。

盆栽そのものだけでなく、盆栽が植えられている鉢にも価値がある場合があります。
特に、歴史のあるものや、有名な作家・産地によるもの、中国から伝わったものなどは、骨董品や美術品として高値で取引されることがあります。
処分や譲渡を進める前に、一度、盆栽鉢に価値がないか確認してみることをおすすめします。
骨董品に詳しい専門家や、遺品整理業者に鑑定を依頼することで、予想以上の買取価格がつくケースも少なくありません。
盆栽の処分で意外と見落としがちなのが、植木鉢に入っている「土」の扱いです。
自治体によっては、土を一般ごみとして回収していない場合があります。
土の処分方法については、お住まいの自治体のホームページなどで事前に確認し、不明な場合は問い合わせを行いましょう。
自治体での回収が難しい場合は、有料で引き取ってくれる業者を紹介してもらったり、ホームセンターで土のリサイクルサービスを利用したりする方法があります。
安易な気持ちで処分せず、正しい方法で処理することが大切です。
盆栽の量が多い場合や、庭木のように大きく育っていて処分に手間がかかる場合、あるいは鉢の搬出が困難な場合などは、専門の遺品整理業者に依頼することを検討しましょう。
専門業者であれば、盆栽本体だけでなく、植木鉢や土の処分についても、自治体のルールに則った適切な処理を行ってくれます。
また、遺品整理士の資格を持つスタッフがいる業者であれば、故人の想いに寄り添いながら、丁寧に作業を進めてくれるため、安心して依頼できるでしょう。

遺品整理で盆栽が見つかった場合、故人の想いを引き継ぎ、引き取って育てる、他者に譲る、あるいは自治体のルールに従って処分するといった選択肢があります。
処分や譲渡の際には、盆栽鉢自体の価値を確認したり、処分に悩みがちな土の処理方法を事前に調べたりすることが大切です。
量が多い場合や、搬出・処分に手間がかかる場合は、専門業者への依頼も有効な手段となります。
故人が大切にされていた盆栽に、心を込めて向き合うことが、遺品整理をより良いものにするでしょう。