
故人が遺したスマートフォンやパソコンには、家族や親族が知らない情報や資産が眠っていることがあります。
それらのデジタル機器にパスワードロックがかかっている場合、故人の思いや重要な情報にアクセスできず、悩まれる方も少なくありません。
相続手続きを進める上で、あるいは故人の遺志を尊重するためにも、デジタル機器のデータへのアクセスは避けて通れない課題となることがあります。
こうした状況に、どのように向き合えば良いのでしょうか。
故人が利用していたインターネットバンキングや証券口座、暗号資産ウォレットなどのデジタル資産は、パスワードが分からないとアクセスできず、その価値の確認や換金手続きが滞る可能性があります。
また、故人が借金をしていた場合、その存在を知らずに相続してしまうことで、借金の相続放棄が難しくなるケースも考えられます。
仕事関連の重要なデータも、パスワードで保護されたままでは取り出せず、業務の引き継ぎや清算に支障をきたす恐れがあります。
スマートフォンやパソコンに保存された写真や動画は、故人の大切な思い出の記録です。
しかし、パスワードロックがかかっていると、遺影にふさわしい写真が見つからなかったり、家族との思い出の映像にアクセスできなかったりします。
故人がデジタルで管理していた多くの写真や動画データが失われてしまうことは、遺族にとって大きな悲しみとなるでしょう。
現代では、連絡先や交友関係の多くがメールアドレスやSNSのアカウントに集約されています。
故人のアカウントにアクセスできないと、友人や仕事関係者への訃報連絡が遅れたり、連絡が取れなくなったりすることがあります。
これにより、故人の大切な人間関係を維持できなくなったり、仕事上の取引先との連携が取れなくなったりする事態も起こり得ます。

デジタル機器のパスワードを解除する最初のステップとして、故人が生前にパスワードをどこかにメモしていないか確認することが挙げられます。
手帳や財布、スマートフォンのケース、預金通帳のケースの中、あるいはデジタル機器内のメモ帳アプリやパスワード管理アプリなどに記載されている可能性があります。
特に、デジタル機器の操作に苦手意識を持っていた方が、安心のために手書きでメモを残しているケースは少なくありません。
ご自身でのパスワード解除が困難な場合や、解除を試みるリスクを避けたい場合は、専門業者に依頼するのが最も安全で確実な方法です。
専門業者は、高度な知識と技術を駆使して、端末を破損させたりデータを失ったりするリスクを最小限に抑えながら、パスワードの解析や解除、データの取り出しを行います。
パソコンのパスワード解除には一般的に18,000円から35,000円程度、スマートフォンの場合は20,000円から50,000円程度の費用が目安となりますが、確実なデータアクセスが期待できます。

故人が遺したデジタル機器のパスワードが解除できないと、資産の確認や相続手続きの遅延、大切な思い出のデータへのアクセス不可、関係者への連絡困難など、様々な問題が生じる可能性があります。
安易な推測入力は端末の初期化を招くリスクがあり、キャリアショップでもパスワード解除は行ってもらえません。
まずは故人が残したメモを確認することが第一ですが、ご自身での解除が難しい場合は、専門業者への依頼が最も安全で確実な解決策となります。
専門家の力を借りることで、大切なデジタル遺品を失うリスクを減らし、安心して手続きを進めることができるでしょう。