実家の下駄箱や和装品の箱から、しばらく履いていない草履が出てきた。捨ててよいのか、誰かに譲れるのか、判断に迷うことがあります。
草履は、本人や家族の意向と、鼻緒・台・底の状態を確かめてから行き先を決めましょう。履きたい品は修理できるか相談し、手放す品は本体と金具・箱を分けて、住んでいる自治体のルールを確認します。古いからすべて処分、未使用だからそのまま履ける、と一度に決める必要はありません。
最初に、その草履を誰が使っていたか、今後履きたい人がいるかを確かめます。本人の品を整理する場合は本人の希望を、遺品の場合は引き継ぎたい家族の意向を聞きましょう。決まらない品は処分用の袋へ入れず、保留する場所を分けておきます。
次に、左右をそろえて外から見える傷みを確認します。台は足を乗せる部分を支える本体、底は地面に接する部分です。
小さい画面では表を横に動かして確認できます。
| 確認するところ | 見ておく状態 | 次の行動 |
|---|---|---|
| 鼻緒 | 切れ、ほつれ、緩み、付け根の傷み | 履きたい場合は購入店などに相談する |
| 台・表面 | 剥がれ、割れ、べたつき、形の崩れ | 傷みの箇所を写真に残し、修理可否を聞く |
| 底 | 減り、剥がれ、崩れ | 異常があれば履かずに相談する |
| 本人・家族の希望 | 履く予定、記念に残す希望、譲る相手 | 行き先が決まらなければ保留する |
箱に入れたままでも、履く前の状態確認は必要です。未使用品でも確認しておきましょう。履物メーカーは、一部の底材が長期保管によって使用回数にかかわらず破損する場合があると案内しています。見た目がきれいなことだけで、履けると判断しないようにしましょう。菱屋カレンブロッソの取扱案内
この表は、修理店に相談する前の確認用です。自分で無理に曲げたり、剥がれた部分を引っ張ったりして傷みを広げる必要はありません。

「手放したい理由」が収納の不足なのか、傷んで履けないことなのかでも、選ぶ方法は変わります。まず残したい品を分け、その後に修理や保管の手間を考えると整理しやすくなります。
鼻緒のすげ替えなどを相談できる店があります。ただし、草履の構造や傷み方によって対応は異なります。台を接着しているため購入後の鼻緒調整ができない製品もあり、同じブランド内でも仕様が分かれる場合があります。きもの都粋の修理相談の案内、菱屋カレンブロッソの製品・構造の説明
購入店や履物を扱う店へ、次の内容を伝えましょう。
受付の確認前に送ったり、自分で接着してから持ち込んだりせず、まず現状を伝えると相談しやすくなります。修理後も使えるか、買い替えた方がよいかを含め、現物の判断を受けましょう。
今後履く草履は、取扱説明や購入店の案内に沿って手入れします。濡れているときは陰干しし、保管場所の湿気にも気を配りましょう。丸洗いや洗剤の使用を、素材を確かめずに行うのは避けてください。菱屋カレンブロッソのお手入れ・取扱案内
思い出として残す場合は、履くための修理をするかどうかと分けて考えられます。保管する数や場所を決め、写真と「誰の品か」「どんな時に履いていたか」のメモを添えると、後で家族が見直す際にも判断しやすくなります。
譲る前に、相手が履きたいのか、記念に持っていたいのかを聞きます。履く予定ならサイズや用途に加え、傷みの状態を伝え、必要に応じて修理店で確認しましょう。
「せっかくだから」と引き取りを決めてもらう必要はありません。相手が希望しない場合は、写真を残す、家族で一足だけ保管するなど、別の残し方を考えられます。傷みのある品を、履けることを確かめずに使用目的で譲るのは避けましょう。

草履には、革や布、樹脂、ゴムなど、複数の素材を使った製品があります。台と底、鼻緒がすべて同じ材質とは限りません。製品表示や箱、購入時の説明が残っていれば確認してください。菱屋カレンブロッソの部位・素材の説明
処分するときは、素材名だけでごみの区分を決めず、自治体の品目表と照らし合わせます。
特に、草履本体と、付属していた箱やつめものは別に確認しましょう。
小さい画面では表を横に動かして確認できます。
| 分けて確認するもの | 自治体で調べる項目 |
|---|---|
| 草履本体 | 草履、履物、靴、サンダルなどの品目と、素材による例外 |
| 取り外せる金具・飾り | 金属の区分と、外して出す必要があるか |
| 紙の箱・紙製のつめもの | 紙箱、靴の空き箱、つめものの区分 |
| プラスチック製のつめもの | つめものやプラスチック製品の区分 |
金具が付いているからといって、草履を無理に分解する必要があるとは限りません。外れない部品がある場合は、その状態を自治体へ伝えて確認します。布の鼻緒だけを見て、草履全体を衣類・古布の回収に混ぜないようにしてください。
家から出る草履を自治体の収集に出すなら、住んでいる市区町村の公式サイトで品目を検索します。「草履」で見つからなければ「履物」「靴」「サンダル」でも探し、材質が分からない品や、該当するか迷う品は窓口へ問い合わせましょう。
名古屋市の現行の分別表では、次のように案内されています。
小さい画面では表を横に動かして確認できます。
| 名古屋市の掲載品目 | 分別区分・注意点 |
|---|---|
| 靴・サンダル・スリッパ | 可燃ごみ。取り外せる金具は不燃ごみ。取り外せない少量の金属が付いている場合は、そのまま可燃ごみ |
| 靴の空き箱・紙製のつめもの | 紙製容器包装・雑がみ |
| 靴の中に入れてあるつめもの(プラスチック製) | プラスチック資源 |
これは名古屋市の掲載品目の例です。草履の個別項目ではないため、手元の草履への適用が分からないときは市へ確認してください。他の自治体に同じ区分を当てはめることもできません。名古屋市のごみ・資源分別検索
問い合わせるときは、「家庭で使っていた草履で、台の材質は不明です。底はゴムのように見えます。飾りの金具は外せません」など、分かる範囲で状態を伝えます。指定袋や収集日、まとめて出せる量も、自治体の案内で確認しましょう。
着物を扱う買取店や寄付先でも、草履を受け付けるかは別に確認します。未使用・使用済みの別、左右がそろっているか、サイズ、傷みなどを伝え、受付条件を確かめてから持ち込んだり送ったりしましょう。
着物とセットであっても、必ず一緒に買い取られるとは限りません。査定額や寄付の受付を見込んで荷物を送る前に、返送時の扱いや送料なども聞いておくと判断しやすくなります。引き取り先が決まらなければ、自治体の処分ルールへ戻って検討できます。
実家に草履が何足もある場合は、着物やバッグと一緒に「残す」「修理を相談する」「譲る相手を確認する」「手放す」「保留」の行き先を付けます。着物と草履は同じ処分方法になるとは限らないため、袋や箱へまとめる前に確認しましょう。
例えば、青い鼻緒の草履を家族で見直すなら、「本人が記念に残す希望あり/底の剥がれあり/今は履かない/保管場所は和装品の箱」とメモを付けておけます。これは編集部作成の記入例で、実際のお客様の事例ではありません。
家財が多く、草履や着物だけでなく収納全体の仕分け・搬出も必要なときは、整理したい範囲と残したい品を整理して相談しましょう。こころテラス東海では、ご本人やご家族の要望に沿った家財の仕分けや搬出などを案内しています。草履単品の受付や作業範囲・費用は、相談時に確認してください。生前整理のサービス内容、遺品整理のサービス内容
草履を手放す前に、まず「誰の品か」「これから使うか」「どこが傷んでいるか」を確かめます。迷う品は保留にし、行き先が決まった品から、修理店・受け取る相手・自治体それぞれの条件に沿って進めましょう。