実家の掃除をする際は、親の協力を得ながら順番に進めていきましょう。自分から見て乱雑に置かれているようでも、親からすればあるべき場所に置いてある（だから移動しないでほしい）のかもしれません。もし転倒につながるおそれのあるものが置いてあるなら、「危ないから片付けるね」と優しく説明しながら整理していくといいです。

家の中をこのような要領で合意を得ながら片付けていき、ひと段落したら今度は庭やベランダ、物置やガレージの片付けをしましょう。植木なども含め、道路や隣家に何かの拍子で飛び出していきそうなもの、あるいはすでに飛び出していて邪魔になるものは、「近所の方に迷惑にならないように」と伝え、片付けていきましょう。

時間は少しかかるかもしれませんが、こうして何かと理由をつけながら、少しずつでも片付けていけば、親も次第にその環境に慣れていくはずです。そうすれば、今度はもっと大胆に、不用品を処分したり必要なものだけを残したりなど、実家を整理していくことができるでしょう。また、兄弟の部屋や自分の部屋が空き部屋になっている場合は、まずはそこから片付けていくと、うまく親たちを巻き込んでいけるかもしれません。

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「実家の生前整理は思ったよりも大変だった」という声はよく耳にします。

まず、勝手に掃除をしようとすると、怒る親は意外にも多くいらっしゃいます。なぜ怒るのかというと、まだ使える（と思っている）ものを捨てられた、価値がある（と思っている）ものを捨てられたなど、認識の違いがその原因です。もちろん、中には捨てた方がいいと頭ではわかっている方もいらっしゃいますが、自分の決断力のなさを指摘されたかのように受け取られてしまい、怒る方は少なくありません。

一方、ものにそれほど執着しないものの、どんどんものが増えていってしまう方もいらっしゃいます。このようなパターンは、いくら掃除をしても同じことを繰り返すことが多いです。まずは、言葉を選びながら慎重に話し合うことが大切です。特に、第三者を交えて話し合ったり、専門家の意見を交えて話し合ったりするのも案外解決しやすいです。

そして、最大の失敗といえるのが、整理する前に親が亡くなってしまうケースです。この場合、遺品整理だけでも大変な手間ですし、ゴミ屋敷状態だった場合は専門業者の手を借りなければスムーズに片付けすることが難しいケースもあります。日頃から実家の生前整理を意識して、親ともしっかり話し合っておくことをおすすめします。

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